【船出】2020シーズン J2第1節 FC町田ゼルビアvsヴァンフォーレ甲府【考察】

マッチレビュー

はい。C3(@kfhy31)です。待ちに待った2020シーズンが開幕し、もう一週間以上経ちましたね。今回は今季の甲府がどんなことをやっていきたいのか、しようとしているのかに注目して書きました!

◆スタメン

スタメン

我が軍 甲府は2013年から昨年までの約7年間、1-3-4-2-1というシステムで主に戦ってきました。この使い慣れた、飽きるほど使ったシステムに少し距離を置き、2020シーズンから1-4-2-3-1(1-4-4-2)という形に本格着手しました。
GKはキャンプでは1本目で出場し続けていた岡西、4バックは右から新加入の藤田、今津、新卒の中塩、内田、CHは山本と新加入の野澤、その前の3枚が右からこれまた新加入の松田、ドゥドゥ、同じく新加入の泉澤、1トップがまたまた新加入のラファエルで計6人が新加入のスタメン構成となりました。

◆相手を見ながら柔軟に

4-4-2

 今季の特徴として自分たちと相手の状況(システム、立ち位置、ポジショニングなど)見ながら、ボールを持っているとき(ボール保持時)と、ボールを持っていないとき(ボール非保持時)で立ち位置を変える、いわゆる可変しながら対応していこうとしているように見えました。

 ベースは4-4-2(4-2-3-1)。 ただ4-4-2だと今回の相手の町田も同じ4-4-2なので必ず対面に相手が来ることになります(システムが相手と噛み合う)。それでは相手を見てどう対応したのか見ていきます。

2-2-4-2

 今季の甲府のビルドアップはCBとCHでボールを運びます。その時SHの泉澤、松田は大外レーンからハーフレーンへ移動します。そして空いた大外レーンにSBが進出し高い位置と幅を取ります。システム表記するならば2-2-4-2といったところでしょうか。また、左サイドでは泉澤が大外レーンでタッチラインを背にしてボールを引き出し、内田がハーフレーンでインサイドハーフ化するシーンも多々ありました。中央のエリアを締める相手に幅を使いながら徐々に選手間を広げ、相手にとって危険なエリアを使う狙いがあると思います。

 前半からCBの2人が相手の2トップのプレス、背中で山本、野沢を消すプレーで前に効果的なパスが出せずにいました。そこで前半20分くらいから山本がCB間に下りてきて、後ろ3枚+アンカー1枚でボールを運ぶ形に変更しました。相手の2トップに対して後ろを3枚にすることで数的優位でボールを運びやすくするためです。またSBは高い位置を維持し、幅を取ったままプレーできます。上記の2-2-4-2と同様にサイドの幅を取ったSBを使いながら中央を締めている相手の選手間を広げ中央の泉澤、松田、ドゥドゥへパスを入れて攻撃のスイッチを入れるための配置になります。

 しかしショートパスだけではなくロングパスも使い甲府のSB裏を狙ってくる町田に対し、弾くことができても中盤が1枚になってセカンドボールが拾えなくなり町田が主導権を握る時間が増えました。昨年までの戦い方もあり町田はセカンドボール回収が非常にうまかったです。

3-4-2-1

 セカンドボールが拾えないことがナーバスになり始め、前線を1枚削りリベロに新井を投入しはっきりとした3-4-2-1に変更し、深さが取れなくなっていたのでドゥドゥを最前線へ。後ろは数的優位を保ちつつ、中盤は1人増やしセカンドボール回収態勢へ。ここから少し主導権も戻したものの、決定そのものが少なくスコアレスドローで終了でした。

◆左サイドで殴る

 この試合を観ていて感じたことが左サイドの形です。

 中塩、内田、泉澤(+野澤)の関わる左サイドでは頻繁にレーン移動が行われています。中塩にボールが入ると泉澤が大外レーンからハーフレーンへ移動し大外レーンを空けます。空いた大外レーンを内田が高い位置を取りボールを受けるのが1つです。内田は精度の高いクロスからチャンスが作れますのでフリーの状態でボールが受けられるとより一層そのチャンスが増えます。

 2つ目は中塩がボールを持った時に内田がスルスルとハーフレーン(ボランチ脇)へ移動します。その時は泉澤は大外レーンでタッチラインを背にしボールを受けます。泉澤の最大の持ち味は局面を打開するドリブルです。特に1on1に持ち込めば勝ってくれます。この位置からカットイン、縦への突破でアタッキングサードへ進入しチャンスを演出してくれます。

 中塩から(野澤を経由することもある)内田、泉澤へパスが通った時に今季の甲府は得点のチャンスになるはずです。左でアタッキングサードへ進入し、中央と右のドゥドゥや松田らが仕留めるというのが今季の甲府の得点パターンになるのではないでしょうか。

◆あとがき

 伊藤監督は継続したものの昨年までのチームとは内容的に全く別物になりそうな今季の甲府。ボールの前進の仕方にも工夫が見られ楽しめそうなシーズンが始まりました。最後のペナルティエリアへの進入、ボール非保持時のオーガナイズ、ネガティブトランジションの整備などまだまだ課題はたくさんありますが、やりたいことが随所に見えたことがひとまずの良かったことではないでしょうか。昨年までほとんどチャンスがなかった若い選手たちにとってはいい意味でスタメンが決まり切っていないのもこの先楽しみな点です。チームの目指す姿にシーズンが進むにつ近づけるか今後も楽しみながら暖かく見守っていきたいです。


タイトルとURLをコピーしました